投降派宋江

  投降派宋江  
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 阮小七は三艘の戦船を出し、いちばん大きいものに陳太尉らの一行を座らせた。船が出発すると、陳太尉は傍若無人にふるまいだし、その下役たち(※)はバクチをやりだした。漁民出身の水手たちはこのお役人さまたちには目もくれず、勝手に歌いだした。下役たちはついに藤のムチで水手を打ちだしたので、水手たちはバラバラと水のなかに飛びこんでいった。

※衙役とは、役所の地方やといのなかでも事務方ではなく、肉体労働系のことをする人たち。ここでは使用人のようなもの。