鉄道遊撃隊(二)

  鉄道遊撃隊(二)  
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大の字になって体をピッタリと車両にはりつける。激風が熊手で掻くように体をさらっていこうとしたが、全身の気力を十本の指先に集中させ、車体の筋交いの鉄片を鉄のはさみのようにつかんだ。爪の先が肉に食いこんでしまい、痛くて心に響くほど。