鉄道遊撃隊(十)

  鉄道遊撃隊(十)  
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国民党の軍官が名簿をとりだし、一人一人呼んでいったが、芳林嫂の番がくると、松尾が小声で言った。
「女八路!」
その軍官は芳林嫂をひどくにらみつけると、彼女の名前のうえに荒々しく赤い丸をつけた。