鉄道遊撃隊(九)

  鉄道遊撃隊(九)  
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空も明けないうちに老母はなくなった。老母が若いうちに夫をうしない、つらい生活のうちになんとか娘を育てあげ、一日もよい日をすごせないまま、逃亡生活の中でついに田野で死んでしまったことに芳林嫂は思いいたり、おもわず大声をあげて泣きだした。